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学会報告
2014年4月8日
IHPBA 2014 in Seoul に参加して
- IHPBA会場にて
- オーラル発表中の私
- ポスター発表会場にて
- Gala dinnerにて。KPOP女性グループのライブにくぎ付け
- 南大門にて。中央は若井教授
- 景福宮の守衛と。右が私、左は堅田先生
- 夜のNソウルタワー
- 鍋の肉が大きい!左は皆川先生
リポーター 廣瀬雄己先生(平成23年入局)
2014年3月23日から27日にかけて、韓国ソウルで開催された 11th World Congress of IHPBA (International Hepato-Biliary Association) に参加しましたのでご報告します。
本学会は2年に1回開催される肝胆膵外科領域の国際学会で、世界中から肝胆膵を専門とする外科医が集まります。今回は韓国ソウルでの開催ということもあり、日本からの参加数が韓国に次いで2番目に多く、当科からは若井俊文教授、皆川昌広講師、坂田純講師、高野可赴助教、須藤翔先生、堅田朋大先生、私の7人が参加しました。
会場はソウル南東にある江南(カンナム)区のCoexにて開催されました。江南区といえば、歌手PSYの「江南スタイル」が世界的に大ヒットしたことでご存知の方も多いと思いますが、高級デパートや高層ビルがたちならび、韓国における新たな中心地となっています。私たちは、会場のとなりのインターコンチネンタル ソウルCoex に宿泊しました。ホテルのすぐとなりにはCoexモールという水族館・映画館・免税店をもつ巨大ショッピングモールがあり、外国人専用カジノがあり、また少し歩けばソウル中心部へつながる地下鉄駅があるなど、観光 (?) にはもってこいの場所でした。
あたりまえだけど、英語は大事
私の発表はポスター発表とオーラル発表の2つで、ポスター発表のテーマは「Efficacy of Neo-adjuvant Chemotherapy for Patients with Locally Advanced Intrahepatic Cholangiocarcinoma」、オーラル発表のテーマは「Surgical Outcomes for Hepatocellular Carcinoma in Patients with Nonalcoholic Fatty Liver Disease」でした。あたりまえですが、オーラル発表は英語です。発表自体は事前にしっかり練習するのですらすら言えるのですが、問題は質疑応答です。相手の質問を聞きとれなければ答えられませんし、聞きとれたとしても、自分の意見をことばにできなければ相手に伝わりません。座長のひとりでいらっしゃった神戸大学教授の具英成先生から2つご質問いただいたのですが、自分の意見を考え、さらにそれをことばにして伝える難しさを感じました。
盛大なGala dinner
3月26日の夜、全員懇親会を兼ねたGala dinnerが開催されました。立食パーティーかと思っていたのですが、全員分の椅子と円卓が用意され、ステージでは古典演劇、K POP女性グループのライブ、民族舞踊が披露されました。パフォーマンスが終わった後にK POP女性グループと写真をとったり、滝川クリステル似の司会の方と写真をとったり、学会期間中でもっともアクティブに動き回った時間だったかもしれません。また、Gala dinnerには世界の著名な外科医が集結しており、教科書でしか見たことのない先生方が目の前にいる感動を味わえました。
まさかの日に38度線
観光は、国際学会の醍醐味のひとつではないかと思います。今回、国際交流という名のもと、学会の合間をぬって、観光してきました。南大門、東大門、繁華街の明洞、大統領府の青瓦台、李王朝最初の宮殿・景福宮、ソウルを一望できるNソウルタワーなど、ソウル市内を徒歩と電車でぐるぐる観光しました。
なかでも最も印象に残っているのは、やはり北朝鮮との軍事境界線である38度線です。この日は朝7時から観光バスを手配していたのですが、折しもその日、日本海へノ○ンが撃たれたとの一報がありメンバーは騒然。到着したガイドの女性にすぐさま状況を伝え、ツアー中止か確認すると、「ぜんぜんだいじょうぶですよ」。なにが大丈夫なのかわからないままガイドさんの自信に安心し、38度線までいってきました。近くになると韓国軍兵士がバスに乗り込んできて乗員を確認したり、38度線では北朝鮮側から軍事演習と思われる大砲の音が聞こえるなど、観光地とはいえものものしい雰囲気を感じる場所でした。
3食キムチ?
本場の焼き肉、チゲ、ビビンバ、韓国冷麺、参鶏湯に、日本では幻となったユッケなど、学会期間中に韓国料理を食べつくしました。3月24日の夜には、福井県人会 in ソウルに新潟の7人も参加させていただきました。福井大学の片山寛次教授、京都大学の海道利実准教授、筑波大学の大城幸雄先生はじめ福井県出身の先生方と、焼き肉を囲んで楽しい夜を過ごさせていただきました。
韓国での食事はどれも非常においしかったのですが、難点はなにを食べてもキムチ味がすること、そして、火が出るほど辛いものがあること。ちなみに私は、「辛いマーク」のついた唐揚げを食べたあと、あまりの辛さにテタニー症状に見舞われました。
国際学会のすすめ
まるで旅行記のようになってしましましたが、国際学会には、国内の学会にはない刺激と感動がたくさんあります。教科書でしかみたことのなかった海外の著名な外科医に出会い、日本では近づくことも難しい高名な先生方とFrankにお話できる機会は、国際学会をおいてそうはありません。また、国際舞台で輝く日本の先生方をみて、自分もいつか、と志あらたにするのもいいと思います。私より若い先生もぜひ国際学会に参加して、熱いものを感じてもらいたいと思います。
- 福井県人会と合同懇親会。右側奥から片山教授、若井教授、海道准教授。左側奥が大城先生
- 本場のビビンバ。まったく辛くなかった!